今日の結論
An eye for an eye will make us all blind
「Happy Xmas(War is Over)」概要
「Happy Xmas(War is Over)」は1971年に発表されたジョン・レノンの楽曲です。
ちなみにビートルズではなく、これはジョン個人の楽曲です。
歌詞はこちら。
JOHN LENNON LYRICS – Happy Xmas (War Is Over)
この曲では繰り返し、「War is over」、「If you want it」と歌われます。
1971年はベトナム戦争が起きていました。
この戦争を意識して作られた楽曲だそうですが、ジョン自身は「永遠に残る、意味のあるクリスマス・ソングを作りたい」と言っていたそうです。
「Happy Xmas(War is Over)」感想
この楽曲自体は以前から知っていましたが、このPVは最近知りました。
様々な厳しい映像は胸に迫るものがあります。
最後に流れる言葉。
「An eye for an eye will make us all blind」
「眼には眼をは私たちを盲目にする」
これはマハトマ・ガンジーの言葉だそうです。
ガンジーは祖国インドをイギリスから独立に導いた指導者とされています。
彼が掲げる思想として「非暴力、不服従」があります。
暴力による革命ではなく、非暴力の革命。
虐げられている側だからといって暴力を是認してしまうと、支配側もさらに強力な暴力によって弾圧することを正当化しやすくなります。
2015年11月に起きたパリでのテロ事件では、フランスはすぐさまシリアへの爆撃を行いました。アメリカもそうした流れに乗っています。
そして続けた起きた、トルコとロシアの衝突。
日本でも戦後70年の節目にて、安全保障をめぐる様々な議論や運動が起こりました。
今一度、何を目指しているのかといったことを考える必要があるように思えます。
それは形だけの「平和」ではなく、「平和」のその先を考慮に入れたものでなけれななりません。
でなければ、結局また同じことを繰り返すのではないでしょうか?
余談―トルストイ「戦争と平和」
どうしてそう思うかにについてはもう少し説明が必要です。
ちょっと遠回りかもですが、この余談を読んでいただければ幸いです。
ガンジーの思想はロシアの小説家であり思想家のトルストイの影響を受けています。
代表作は「戦争と平和」など。
この作品は帝政ロシア時代にナポレオンがロシアに遠征をしてきた話などを精緻に描写しながら、3人の家族を中心に描かれる群像劇だそうです。
3人が主役として語られるそうですが、父の急死により突如資産家になる主人公ピエール。戦争という激動の中で「人生とは何か?」、「幸せとは何か?」を追い求めていくことに。
こちらでもう少し詳しく内容を知ることができます。
そして、ピエールが追い求めた答えはこちらにて。
人生が捗るトルストイ『戦争と平和』: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
彼が辿り着いた答えである
「人生は幸せになるためにある」
には非常に共感できるものがあります。
また、ピエールが残した
「私の命は時である。時は、微分すると今になり、積分すると人生になるから。」
すごい言葉ですね…ここに哲学が詰まっています。
「平和」の先
日本は「平和ボケ」していると言われている通り、実際それなりの「平和」はあるように思いますが、どれだけの人がその「平和」について考えているのでしょうか?
というよりもどれだけそういったことを考える余地があるのでしょうか?
あらゆるもの―サービス、娯楽、教育―が消費の対象へと拡大し、そこら中にばらまかれている広告。
それらは立ち止まることを拒みます。
たとえ平和になったとしても、そうしたことがおざなりにされてしまうのでは意味がないように思えて仕方ありません。
今一度、どこに目的があるのかを考えていく必要があるでしょう。
Find the purpose, the means will follow
「目的を見つけよ。手段は後からついてくる。」
これもガンジーの言葉です。
まぁ、だからその手段をめぐって争ってしまったりしているんですけどね。
ただ手段ばかり追うんじゃなくて、目的を忘れてはいけないように思えます。
そうすればただの罵詈雑言はなくなるし、まともな話し合いができるようになるのではないでしょうか?
そう祈って、この記事を書き記します。
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