今日の結論
語れないからこそ語り続けるんです!
それが「叫び」であり、「祈り」なのです……
いざ書こうとしたら何書くか忘れた…
今ですね。
すごいinterestingなことを思い浮かんでいざ書こうと思ったら、すっかり何書くか忘れちゃったんです。
なんたる失態。。
そしたらこんなフレーズが頭に。
「あんまり覚えてないや」
これはとある歌の曲名でもあるんですがご存知でしょうか?
これはMr.Childrenの『HOME』というアルバムに収録されている曲です。
「HOME」はミスチル13作目のアルバム。
僕はミスチルが大好きで、これが初めて買ったミスチルのアルバムだったことを覚えています。
アルバム13作目「HOME」とは
テーマはアルバムアートを見て分かる通り、「家族」!
かと思いきや「あえて言うまでもない、日常の言葉、言動、景色等を大切に」だそうです。
収録された曲はこちら。
- 叫び祈り
- Wake me up!
- 彩り
- 箒星
- Another Story
- PIANOMAN
- もっと
- やわらかい風
- フェイク
- ポケットカスタネット
- SUNRISE
- しるし
- あんまり覚えてないや
これらの曲のトリを飾るのが、今回ご紹介する「あんまり覚えてないや」なんです。
何を覚えてないんねん!
そう思う方も多いでしょう。こちらがその歌詞です。
簡単に言うと、1番と2番にて二つの「あんまり覚えてない」出来事が語られます。
一つ目は、「ずっと欲しがっていた彼女が床に転がっているけども昨日の夜の営みをあんまり覚えていない」というもの。
二つ目は、「昨日の夜に世界中を幸せにするメロディを思いついたのに朝目を覚ますともうあんまり覚えていない」というものです。
そこから曲はCパートに移り、今度は打って変わって家族との回想が始まります。
「じいちゃんになったお父さんもばあちゃんになったお母さんのことも若かりしかった頃の二人をちゃんと覚えているんだ」
そこで最後のパートへ。
世界中を幸せにすることはできなくたって
このメロディをもう一度繰り返す
ラララ…
「あんまり覚えてないや」から「HOME」全体の考察へ
僕は特にこの最後の歌詞にすべてが凝縮されているように思えます。
このメロディとはこの歌そのもののことですよね。
ですが、ちょっと深読みするとこの歌そのものが「世界中を幸せにするようなメロディ」のようにも思えてきてしまいます。
なぜなら、冒頭は「あんまり覚えてないや」と繰り返しながらも終盤に繰り返される「ちゃんと覚えているんだ」。
そう、ちゃんと覚えているからこそ、「このメロディ」をもう一度繰り返すのではないかと。
最初の歌詞が「男女の営み」であることも興味深いです。
あたかもこうやって人は生まれ、そして死んでいくと歌っているかのようです。
まるで輪廻のようですね。。
そして「この歌」は続いていく。たとえ世界中を幸せにすることができなくとも。
さらに興味深いのが、このアルバムの1曲目が「叫び祈り」だということです。
この曲はインスゥルトメンタルで、桜井さんの声がバックで叫んでいます。
「叫び祈り」で始まり、「あんまり覚えていないや」で終わることで、あたかもこのアルバム全体で日常を切り取りながら「叫び」と「祈り」を続けているように思えます。
最初は「叫び祈り」は歌がなくつまらないものと思ってしまっていたのですが、何度も何度も聞き、歌詞の解釈を試みるうちにこの曲の偉大さを思い知るようになってきました。
「あんまり覚えてないや」でも語られる通り、確かに「世界中を幸せにするメロディ」なんてないと言えるでしょう。
ですが、このアルバムの6曲目「もっと」はアメリカ同時多発テロをきっかけに制作された曲であり、歌詞に登場する悲しみの場所とは「グラウンド・ゼロ」のことを指すと桜井さんが語っているそうです。
そう、それでも「このメロディ」を、つまりこのアルバム、それは日常に生きる人々に向けて「叫び」、そしてたとえそれが儚き力であっても「祈り」続けると。
最近ではこのように「HOME」というアルバムを解釈するようになってきました。
奇しくも「全てはフェイク」と締めくくる「フェイク」が同じアルバムに収録されているのがさらにそのある種「偽善性」を強調するかのようで非常に面白いですよね。
下の動画はTEDのベンジャミン・ザンダーによる「音楽と情熱」というプレゼンです。
彼が軽妙な語り口でプレゼンを進めながらも、音楽を通して与えた人々への影響を神妙な面持ちで語るところには感動を覚えました。おすすめです。
「偽善だ」、「意味のない」と突っぱねることに対する違和感
で、実は僕が今日書こうとした内容もこの「偽善性」や「叫び祈り」についてだったんですよね。
なんとちゃんと覚えていました(笑)
よくこれらを偽善だとか無駄、それよりももっと有効性のあることをしようよと言って非難する人っていますよね?
僕が思うにだったらそうした発言こそ「無駄」だと思うんですよ。
結局それを言ってどうしたいんでしょうか?それやるなら現実的に「金稼げよ」と。
そうした人生の選択、価値判断までも押し付けるのでしょうか?
俺は違うぞと自分を「正当化」する言葉に聞こえるんですよね。
強いて言うなら、「本当にしたいことはなんなのか?」ということを問い詰めてみてみるとかでしょうか。
そこからなら、「どうすべきか」ということが具体的に考えられますよね。
何度も何度でも言いますが、人生には意味はないですが生きる「目的」はあります。
それは「幸せ」になることです。
はい、ここで詳しく述べていってます。

※ 今(2018年4月現在)は「幸福」以上に「納得」が大事だと思っております。
そうしたことを踏まえると、他者を非難しておきながらの隠れた「自己正当化」が見え隠れしているように思えるんです。
本当に大切なことはなんなのか?時には今一度立ち止まり、原点から考えてみることが必要でしょう。
そしてこうした思考の「起点」というものは目には見えません。
確かに「お金を稼いだ」、「成功を掴んだ」といった話は分かりやすく、素晴らしいもののように感じやすいでしょう。
ですがそうした違いをいわば「勝者」と「敗者」に分けて考える思考はなんと浅はかなことでしょう。
人それぞれの人生において、それぞれの「幸せ」があることになぜ気づかないのでしょうか?
ですから、たとえ語り得ぬものだとしても僕はこうした「文章」を、ある人は「音楽」を、ある人は「絵画」を、ある人は「テクノロジー」を、ある人は「会社」を通じて「叫び祈り」としてやっていければいいと思うんです。
Anyway
Mr.Childrenの楽曲はとにかく歌詞が考えさせられる内容でありつつも、このように身近でなじみやすいといったものがとても多いんです。
もうホント大好きでいろんな歌詞についてこれまで考えてきました。ニックネームの「としちる」もミスチルの「チル」から取ってます(笑)
ではでは!
ミスチルが気になったそこのあなた!
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