「哲学や文学なんて実学じゃなくて将来役に立たない。だから学んでもしょうがない。」
これは僕が僕という世界の中心で「哲学は大切なんだぁぁぁ」と叫ぶ時によく浴びせられる言葉である。
でもそれって実際のところどうなんだろう?
僕は半分同意したい。
経済学とかいった実学は役に立つ。需要もある。重要だ。
だけど半分は同意しない。
哲学といった虚学も役に立つ。そして重要だ。学ぶ価値がある。
今回僕が買った本
Amazonの日替わりセールを僕は毎日チェックしている。
久しぶりに僕が買った本はこれだ!
資本主義は滅びないのか?
大澤は冒頭でこう述べる。
われわれの現在の社会を最も基礎的な部分でとらえる概念があるとすれば、「資本主義」こそふさわしい。われわれの社会は、資本主義システムである。
しかし実際、資本主義が完璧でもうこの上ない最高で普遍的なものかというとそうでもない。
地球規模で起こっておりこれからも起こりうる生態系の破壊、エネルギー問題。
そして、金銭的とも精神的ともいえる貧困並びに格差。
こうしたものは経済や政治、社会が歴史的に絡まって起きてきたものだ。
かつてウィンストン・チャーチルが「民主主義」に関して述べたことを「資本主義」にあてがえてこう言う。
「資本主義は最悪のシステムである。しかし、資本主義以上のシステムは存在しない」
そもそも経済ってなんなんだ?
「経済」とは何かと問われて答えられる人ってどれくらいるのだろう?
少なくとも僕はたじろぐ。
「ええとぉ…資本主義とか社会主義とか…」
「あっ、需要とか供給とかお金のこと!」
だ、ダメダメである。
ではなんなのだろう?
僕の大好きな本をここで紹介しようッ!
網羅的に社会に関する数々の語源とその思想を紹介してくれている。
最高。
「経済」とは「経世済民」を略したもので「世を納め民を救うこと」であり、実は単なるお金のことだけでなく社会で起きている問題を「どう解決するか?」ということも意味する言葉だったのである。
社会学者と経済学者の対談
今回の本では社会学者である大澤と経済学者の水野との対談なわけだけど、まえがきを読む限りなかなか興味深い!
結局のところ、「経済」って元は「経世済民」だって話のようにこうした問いを深めていくとすべては哲学に繋がる。
今は学問が細分化され、そうした細分化によって研究が発展していった一方で、どこか前提となるものがあたかもなかったかのように扱われる。
むしろ根本的なものは前提のはずなのに。
僕は「金」も大事だけど「問」もめちゃめちゃ大事だと思ってる。
だから問おう。
「どうすればよりよく生きてかつお金に困らずに済みますか?」
冒頭で僕は、
哲学といった虚学も役に立つ。そして重要だ。学ぶ価値がある。
こう言ったわけだけど、実学は需要があると言いつつ、虚学では需要があるとは言っていないことに注目してもらいたい。
銭も大事だと奨学金の通知を見て思う今日この頃…
では!