ただ伝えようと思っても「情報」だけでは伝えきれない「思い」ってあると思いませんか?
どんなに正しかろうと、
どんなに良いものであろうと、
それを必要だと思う気持ちが働かない限り伝えられないことって案外多いはずです。
大事だと思うからこそ、意識しておきたい「共感」を呼ぶための思考方法について考察!
最初にまとめをドーンッ!
- 自分だけじゃなく相手の立場があることを理解する
- 伝えたい相手を設定する
- 相手の状況を想像して仮説を立てる
- 相手の話を聴きながら理解する
「共感」の重要性―自己満足で終わらせないために
高校生との対話の場
ども!焼肉を突っつきながら高校生との対話の場を作るか議論してきたとしちる(@ture_tiru)です。
今日はつくば市にある竹園高校にTeens Cafeのメンバーと一緒にお邪魔して、高校生とのざっくばらんな話し合いをしてきました1)つくば市の青少年のための場作りをするために始まったもの。現在は学生組織として高校生との対話を行ったり、高校生の「やってみたい!」といった主体的な活動を支援する取り組みを行っている!
目をギラギラさせながら「いやぁ、楽しい!」って言ってくれる高校生と話しているとなんだか不思議な感じがします。
大学生の立場になって改めて高校生と話しをする機会があると、かつて自分が高校生だった頃に見ていた世界観とは異なる角度から見ることが出来てとっても有意義な時間を過ごすことができました。
ただの「情報」にならないために相手に寄り添った上での「経験」を伝える
そんな帰り道にメンバーと焼肉を食べながら、話し合いをしながら感じたことがあります。
それは情報を情報としてそのまま伝えようとしすぎてはいけないんじゃないかってことです!
例えば、今回、Teens Cafeとして高校生との対話の場を設けているのは
「レールに敷かれたものだけではなく、もっといろんな世界があることを知ってほしい」
「もっと主体的にチャレンジすることの重要性を味わってほしい」
ということが活動の理念としてあったりするわけです。
ですが、それをストレートに伝えてしまうと、一方的な価値観の押し付けになってしまい、受け取られる内容も味わいのある個々人の「経験」ではなく、ただの「情報」になってしまうと思ったのです。
ですから、まずは相手を引きつけるポイントを多く取るように伝えるのが重要だという話しを僕はしました。
つまり、相手の立場になって考えて「共感点」をくすぐってみるということをまずはやってみるのが良いのではないかとうことです。
具体例:価値観、ものの見方を共有する
例えば、今回「勉強ってどんなものだと思っているか?」ということをテーマに書くグループで書き込みながら話をする時間がありました。
僕のグループではそれぞれ典型的な答え方をした生徒たちだったので紹介しましょう!
- 将来の夢を叶えるために役立つこと
- めんどくさいときも多いけど、たまに楽しい
- 勉強はジゴク
いやぁ、いいですよねぇ。
「勉強はジゴク」
非常に素直に表現してくれていい感じです(笑)
ここでは、みんな感じているポイントが違いますよね。
「将来の夢を叶えるための勉強」という捉え方をしている子は堅実な雰囲気な漂っています。聞けばその子は看護師を目指しているそうです。おっとりした雰囲気だったのですが、その子が堅実に勉強に取り組もうとする背景がありそうです。
次の「たまに楽しい」という子も課題などに追われたり、分からないものがあったりするとモヤモヤしてしまうそうですが、数学の問題を解けたときに「楽しい!」といった達成感を味わう瞬間は好きだそうです。この子からはマイペースな雰囲気を感じました。
「勉強はジゴク」と言った子はなかなか苦々しい表情で答えていました(笑)
そこで僕は最後の子に合わせて、自分なりの意見である
「こうやって話すこと自体もある意味勉強だよね」
って話をすることに。
普段、関わる機会のない大学生と話をすること自体、それなりに良い経験になるはずです。特に教えられる内容がなくとも、「別の世界」を垣間見ることは自分がこれまで考えてきた思考に奥行きをもたらす効果があると思っています。
今回の件で言えることは、結局同じことを伝えるにしたって
「誰に伝えるか?」、
「どこに共感するポイントを設定するか?」
ということが非常に重要だということ!
伝えたい思いも重要ですが、それと同じくらい伝えたい相手に寄り添うことも重要なのではないでしょうか?
自己満足で留まらない「共感点」を作るための思考法
今回の例をもうちょっと一般化して4つのステップでまとめます。
自分だけじゃなく相手の立場があることを理解する
まずは、伝えたい相手がいるならその相手は誰なのか、どんな性格で、何を好んだり嫌ったりするのか、さらにはなぜそのような性格をするようになったのか…といったことを考えてみる。
つまり、相手の背景となるような個人史があることを第一に理解する。
伝えたい相手を設定する
その上で、伝えたい相手はどんな人なのか設定する。
架空の人でもいいが、実際の伝えたい相手を想定した方が具体的で分かりやすい。
相手の状況を想像して仮説を立てる
その相手にはどのような点で「共感」を得られるのか仮説を立てる。
仮説を立てるためにも、相手の状況をしっかり想像しておくことが大事。
相手の話を聴きながら理解する
実際に相手の話をしっかりと聴いてみる。伝える相手は、例えば「高校生」とかだけじゃなくどこまでも中身のある一人ひとりの人間であることをよく理解しておく。
一人ひとりの違いがあることを理解しておくことで、一方的な伝え方をしようとせずに、多層的な伝え方を心がけることができる。
話を聴きながら、仮説を立てたものと現実がどのように違っててどのように同じか、見極めていく。
まとめ
もう一度、まとめてみます!
- 自分だけじゃなく相手の立場があることを理解する
- 伝えたい相手を設定する
- 相手の状況を想像して仮説を立てる
- 相手の話を聴きながら理解する
これらが「共感点」を探っていく上で重要になる思考をざっくばらんにまとめたものです。
今回は実際に対話をする場面があることを想定しましたが、さまざまな点に応用することが可能かと思います。
例えば、ブログで記事を書く際に「ペルソナ」を設定することが重要だという話があります。
ペルソナとは、実際にネット上の記事を検索する読者のことです。しっかりとしたペルソナを設定することでどのような記事が必要か、どのような内容で、どのようなキーワードを設定すべきかということがより具体的に見えてくる。
これはブログだけじゃなく、イベントを開催する上でも同じく重要です!
具体的なテクニックを知るだけじゃなく、こうした思考方法を捉えておくことでさまざまなことに応用していくことができるはずです。
ちょっと抽象的ですが、具体的なテクニックとも絡めてまた書いていこうと思います!
では!
注釈
⇧1 | つくば市の青少年のための場作りをするために始まったもの。現在は学生組織として高校生との対話を行ったり、高校生の「やってみたい!」といった主体的な活動を支援する取り組みを行っている |
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