前巻である10巻の感想としては、ついに物語が原点に戻ってきた!

という感想だったけど、11巻ではついについに「カネキと亜門」「トーカと暁」の再会が描かれました!
才子の活躍、旧多の躍進、滝澤の覚悟、新造Qs部隊の登場、そしてカネキとトーカの会話と個人的には見どころの多い巻だったかと。
特に古参の読者としては旧キャラの「対話」が描かれたのが嬉しかったですね!
東京喰種:re 11巻のあらすじ
「先生がいないと、私は──…」「ピエロマスク集団」による、〔CCG〕各支局同時多発襲撃が発生。裏で“ピエロ”を操る旧多二福は、次第に〔CCG〕そのものを恣に。佐々木琲世に教えを施されたかつてのQsたちも、カネキケン率いる「黒山羊」の動きに動揺を隠せないでいた。“ヒト”と“喰種”の関係が根本から変化しようとする最中、“隻眼の王”に求められるものは──…?
東京喰種:re 11巻の感想
六月はあれだけど表紙は美しい
当初から眼帯を付け、どこかカネキと対比されながら描かれてきた六月は11巻でもハイセの姿をしたウタさんをぐちゃぐちゃにし強姦するなど相変わらずの狂いっぷり…
正直、胸糞悪いというかいっちゃってんなぁと思うけど、今巻の表紙はなかなか好き。
:reの表紙の中でも一番好きかも。
11巻は「六月の純粋な汚さが純粋であるがゆえに「白く」輝いていつつも、そこにあるドス黒さと血にまみれたゆえの純粋さ」といったが非常にうまーく表現されているって感じるんですよ。
:reになってから表紙がイマイチのことが多いなぁと思ってたんだけど、これはいいですね。けっこー好きです。
喰種として生きる「オウル」の覚悟
9巻にて、
「お前は喰種捜査官だろっ!!」
と滝澤に諭そうとした亜門さんと再び対峙した滝澤。

だけども、嘉納により喰種化され、家族をも喰らってしまったことで、「滝澤政道」という人間の死。
「あきらめずに」戦うカネキと亜門と滝澤という生き様の対比が東京喰種で描かれる人間模様を深めてきましたね~
「もう、正しくなんて生きられない」
そう思いつつも、そこで決めた「オウル」としての覚悟である「ヤケクソ」。
”ヤケクソ”とは”投げやり”とは違う
「たった一つ」
選ぶ
”これだけは”ってのを一つ定めるそれを―
貫く
オウル
このセリフ、めっちゃいいです。なんだか「スクライド」のカズマを思い浮かばせられました!

:reでは当初、ただの殺戮鬼として描かれた滝澤。
流島編を経て、旧キャラとの再会から「人と喰種の間で揺らぐ存在」としての背景が丁寧に描かれたわけですが…
ここまで魅力あるキャラになるとは正直思いませんでした…良いです…
亜門さんを連れ戻し、暁を救い、黒山羊からは離れていきましたが、カネキと同じ「カラッポ」と評されたオウルがこの先どのように再び物語に絡んでくるのか、東京喰種でも結末が気になるキャラです…
カネキと亜門、トーカと暁の対話
いつかきっと交差するのだろうなと思ってた因縁の二組がついに11巻で交わる。
ハイセがカネキとして記憶を取り戻してからどこかストーリーを進めるために心境の掘り下げといった点に関して、掘り下げが浅いかなと感じていた側面があったけど、11巻ではそれぞれが抱える思いが対話を通してしっかりと描かれているのが特に良かった。
これまで喰種捜査官としての父を、同僚の亜門や滝澤を、部下であるハイセを拠り所にして戦ってきた暁が、父の敵であるトーカやヒナミとの触れ合いの中で、亜門と同様に「虚無」と向き合う姿にまた一つ東京喰種の世界を深めているように感じました。
『虚無』も感情の一つなら確かに『在る』ものだ
そいつを見つめ続けるのはとても苦しい…
…だが逃げずに向き合えばいつか答えを生み出す
自分が”どう生きたいのか”…
亜門
カネキも「なぜ元は人間でありつつも喰種のために戦うのか」という亜門の質問に対して、「身近な誰かのために戦いたい…それがたまたま喰種に多かっただけです。」と自分の生き方を定めている。
東京喰種のテーマとしてある「人間と喰種の間で揺らぐアイデンティティ」に関して、主要登場人物が向き合った一つの結果が示されたのが11巻だったのだと思います。
まとめ
それぞれの「生き様」に焦点が当たった今巻、個人的にすごく良かった!
六月がカネキとトーカの元に訪れる気になる巻き引きで終わる11巻なわけですが、12巻は東京喰種からの読者には是非とも呼んでほしい内容です…!
12巻の発売は7月19日となんか突然すごく早くなってるんですが、どうなってるんでしょうか!?
やっぱり7月29日公開の映画に合わせてなんですかね~
一応、観に行こうかと思ってます(笑)