最近なのか昔からなのか、ノマドワーカーという言葉が流行ったのがもう一昔前の話なのかよく分からないけど「好きなことをして生きていくのがいい」ってよく聞きますよね。
実際そういう側面はあると思うのだけど、最近は好きなことよりも得意なことをまずは伸ばした方がいいんじゃないかって思ってきたそんな話です。
適当に思ったことをパッと書いているので特に調べもしてませんが、もし変なこと言ってたら指摘して頂けると勉強になります汗
好きなことをするといいのはなぜ?
そもそも好きなことをする方がいいと言われるのはなぜなんでしょう?
こうした言説がささやかれるようになったのは「好きなことをしていない」人が多かったからなのでしょうか?
何かしらの社会的な要因はありそうですが、安易に結論つけることもできそうにないので突っ込みません(笑)
強いて言うなら、「好きなことをしていない」からよりも「何をしたらいいか分からない」人が多いからこういった言説が生まれたような気がしないでもないです。
失われた20年
1990年代に起きたバブル崩壊などをきっかけとして徐々に日本経済は成長の勢いが衰えていきました。最初は「失われた10年」などと呼ばれていましたが、今というか数年前には「失われた20年」というように呼ばれました。
正直言って、その状況は大きく改善されているようには見えないですよね…
2008年にはリーマンショック、2011年には東日本大震災、2015年には東京オリンピックにおける様々な不備が露呈するなど漠然とした閉塞感は未だに根強くあるように思えます。
そんな世代を生きる若者にとって今後の生き方を左右するような局面を前にして、「何が好きか分からない」というよりも「どうしたらいいか分からない」と言う方がより正確にとらえているような気がします。
好きなものがあってもそれを職にしお金を稼ごうとするには「リスク」があると判断する人が多くても不思議じゃないのではないかと。
実際、「好きなこと」とか「憧れている」ことが「得意なこと」でかつ需要がありお金になるとは限らないですよね。
行動の要因
何かしらをやる動機ってのは大きく分けて二つありそうです。
一つは、環境によって影響が及ぼされる外的要因。
もう一つは、「これが好きだからやる」といった内的要因です。
厳密に両者を分けられるものでもないと思いますが、どちらに偏っているかである程度は判断できると思います。
行動の外的要因
学生の時に学校で勉強が思ったように上手くできずに悔しい思いをして勉強してやろうと熱い思いを燃やした経験がある方もいるのではないでしょうか?
まぁなんでもいいんですが、何かしらの出来事をきっかけに気持ちを高ぶらせることってあるとは思うんです。
けど、意外とそうした思いは一時的なもので家に帰ればぱったり冷めてしまったなんてこともあるのではないでしょうか?
僕はあります(笑)
行動の内的要因
特に何かがあったわけでもなく勝手に好きでやっているというか気づいたらやっているようなことは内的要因が大きいと思っています。
いわゆる「好きなこと」かな?
特別誰かにやれだとか言われているわけではないけど、どうしてもやってしまうようなことなんかはこれに属していると思ってます。
「好きなことをやればいい」は実際は厳しい言葉?
で、これまでのことを踏まえて「好きなことをやればいい」という言説を考えると実際は厳しい現実を暗に押し付けているような気がしないでもないのです。
というのも「好きなこと」をやるってのは外的要因などを度外視してでも内的要因を重視してそれでお金を稼ぎ生きていく覚悟をするということですよね?
お金は基本的に需要と供給で成り立っていますから。必ずしも「好きなこと」で上手くいくわけではありませんからね…
もちろん「好きこそものの上手なれ」というように結果的には上達が早くいくと思います。ですが、だからといってそれで上手くお金を稼げるかどうかはまた別の問題ですよね。
むしろ厳しい現実に直面してもそれを貫くだけの覚悟が必要そうです。様々な工夫も必要になってくるでしょう。
そう考えると「好きなことをすればいい」というのは優しく諭しているようで暗に厳しい現実の道へといざなっているような気がしないでもないです。
好きなことより得意なことをした方がいいかも
だからもし今後の進路で悩んでいる人をみかけたらというか相談に乗る機会があれば「まずは得意なことを伸ばしたらいいんじゃない?」って最近は言おうと考えています。
僕は現在大学3年生でもうすぐ4年生となります。現在、留学中なのですがそこにいる日本人留学生の3人か4人ぐらいの相談に乗ったこともあってそんなことを考えるようになりました。日本にいる時にも後輩なんかによく相談されていました。僕もしょっちゅう悩んでいて、今やっと具体的な道筋が見えてきたところで偉そうなことは言えないのですが(笑)
実際、「得意なこと」も好きなことって多いとは思うのです。
得意なことの方が応用が効きそうですし、一つ突き抜けたものが持てれば自信にもなり別の好きなことをする余裕が持てるのではないかと。
まぁケースバイケースの精神論みたいであんまり好きではないですけど、とりあえず変に躍らせれる前にきちんと自分と向き合ってみないと分かるものも分からずに流されてしまうのは確かなような気がします。
ミスチルの『Innocent World』でも「時には風に身を任せるのもいいんじゃない?」って歌っているように、いつもいつも戦略的に生きていけるかって言ったらそうではないわけで、たまには勢いで突き進むのも悪くないはずです。
というかすべてはコントロールできませんから、またまたミスチルを引用させてもらうと『es~Theme of es~』という曲で「何が起きても変じゃない」と言うように、この先どうなるかなんて誰も分かってないと。
まぁだとしたら、あくまで「暫定的に」という考えの元、目的を見据えた上での目標に突き進んで、ダメだったらダメで別の目標を立ててやっていくというような柔軟さを持てればいいんじゃないでしょうか?
暫定的な僕の結論
そんなこんなで僕の今の結論はこんな感じです。
「得意なことと好きなことを一致させていけるようにある程度好きなことをしつつもまずは得意なことを伸ばす。あくまで暫定的な考えの元、ダメならダメで目的に沿った目標を立てまたトライしてみる。」
皆さんはどう考えますでしょうか?
では~
- 作者: 瀧本哲史
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/12/16